行動観察とは
行動観察とは、約15年前にアメリカで広まった「調査手法」の1つです。従来の調査手法である、アンケートやインタビューなどでは引き出せない、人間のより深い意識の部分を探ろうとするものです。
人間の心理は下図の様に分けられると言われています。
大きく分けて「顕在意識」と「潜在意識」。
更に「潜在意識」は”浅い層”と”深い層”に区分されます。
①言語化領域
顕在意識の領域です。
例えばアンケートなどで「今日の朝ごはんは何でしたか?」と質問すると、「トーストとゆで卵とコーヒー」などとちゃんと返ってきますよね。そのように自分の言葉でちゃんと答えられるのが、意識の中の「言語化領域」です。
②非言語化領域
潜在意識の中の比較的浅い層にあたります。
例えばクルマの運転する時、ハンドルを持つ手の力の入れ具合や手首の角度、アクセルを踏む時のタイミングや踏み込むスピードなど、はっきりと意識しているわけではありませんよね。ほとんど無意識に近い程の感覚で、当たり前に行っています。こういった行動は、当たり前過ぎるがゆえに、言葉として表現されない事が大半です。
他にも
- 意味のある行動とは自分で思っていない行動
- 自分で意識しないうちにとっている行動
などがこの領域にあたります。
この領域に「本人も気づいていないノウハウ」が隠されています。行動観察はこの領域に潜む「本人も気づいていないノウハウ」を抽出し、言語化して構築し、共有出来るカタチのノウハウとして確立する手法です。
③言語化不可能領域
潜在意識の中でも深層心理にあたります。
この領域は、引き出すことは不可能と言われています。
- 優秀スタッフの中に潜むノウハウを抽出し言語化。
- ノウハウを全員が共有できるように体系化。
優秀スタッフのノウハウを共有して、全員のレベルアップを図ります。抽象的なノウハウとは異なり、現に御社の現場で活用されている「生きた」「独自の」ノウハウである為に共有しやすく、また会社にとって大きな資産となります。
※同様に、現場で本人が気づいていない問題点も抽出する事ができます。
通常は「ノウハウ」と「問題点」の両方を抽出します。